アルマスGALLERYによる企画展、加藤智大『Fe w』を5月28日(土)から
6月11日(土)まで開催する運びとなりましたので、お知らせさせていただきます。
鉄の元素記号であるFeと、ほんの少しという意味のfewを掛け合わせた
タイトルを冠した今展示では、人が無意識に認識している事物を、
鉄という物質をもって覆します。
これまで加藤は、キャンバスやネクタイ、ハケといった大量生産されている日常的な
物たちを持ち前の技術をもって精巧に鉄に変換し、そっと配置してきました。
日用製品は固有の素材で出来ているはず、という固定観念を揺さぶる装置として
機能すると同時に、デジタルへ偏った感覚に対するアナログな手仕事からの
一喝というとらえ方もできる立体作品群となっています。
また、これまで継続的に制作されている鉄でキャンバスを作った作品においては、
アートの揺るぎないステージとしての『平面』に対する『立体』からの
異議申し立てとしても捉えることが出来ると思います。
去年のGEISAI TAIWAN#2での片山正通賞を受け、5月中旬から6月中旬にかけて
Kaikai Kiki Gallery Taipeiでの受賞者展にも出展しつつの新作展になります。
是非ご来場の上、意識への鉄の介入を楽しんでいただければ幸いです。
日時:2011年5月28日(土)-6月11日(土)12:00-19:00 月曜休廊
オープニングパーティ 5月28日(土)18:00-20:00
場所:アルマスGALLERY
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加藤智大 KATO TOMOHIRO
多摩美術大学大学院修了
[アーティストステートメント]
私の作品において一番重要なのは、「鉄である」事に他ありません。
高度な情報化が急速に進む現代。数字とデータが超高速で飛び交い、
地球上を覆い尽くしているかのような錯覚に陥ってしまいます。
物質という概念は極めて希薄になっているのではないでしょうか。
鉄に鉄の絵を描く事は、鉄という素材の持つ圧倒的な存在感、現実性。
平面イメージの持つ象徴性、仮想性を混濁させる事と同義です。
その倒錯感は、産業の発展を担った「鉄」という物質の強烈な実感を喚起、
再認識、考察するきっかけに繋がると思っています。
[個展]
2008.09 個展”desolate world” / AISHO MIURA ARTS / 東京
[グループ展]
2010.01 GEISAI TAIWAN#2 / 台北 / 台湾
2010.05 存在の濃度 / アルマスGALLERY / 東京
2010.03 Geisai#14 / 東京ビッグサイト / 東京
2009.10 Geisai#13 / kaikaikiki 三芳スタジオ / 東京
2009.03 IDENTITY London Tokyo / AISHO MIURA ARTS / 東京
2008.10 アミューズアートジャム2008 / 京都文化博物館
2008.06 Temptation of riquid age / Mott gallery / 東京
2007.12 ZAKU exhbition / Mott gallery / 東京
2007.03 金工二人展 / galleryファンナーン / 東京