アルマスギャラリーでは5月2日から6月13日まで、絵画作品を構成する諸要素に対する
アプローチを行う３人の作家をセレクトし展示を行います。
原游は、特に日用品の集合体によって人物を形作る絵画で知られていますが、
そのシリーズと並行して、キャンバスを顔に見立てた半立体とも言える絵画を制作しています。
そこでは、画布は裏返され髪の毛や耳として扱われるなど、
矩形からの軽やかな脱出が行われています。
その他にも木枠に彫刻的な操作を加える事により、キャンバスと木枠という絵画のフォーマットに
彫刻の領域を忍ばせるなど、遊び心に溢れながらも、絵画に対する考察が見て取れる作品群です。
清水信幸は、色彩と絵具の物質性への興味を画面へ定着しようと試みています。
花瓶と花という静物画の典型的モチーフを、粘土のように厚みのある絵具で描いた作品を出発点とし、
石積みに着想を得た、絵具を削った石ころのような塊が特徴的な作品に変化してきました。
その絵具の塊は、その形に沿った支持体により自立した絵画ともなりうる反面、
キャンバスに配置された場合は画面のタッチの一つとして機能し始めます。
また、その塊をクレヨンのように用いてドローイングをするなど、置かれた環境によって
性質の変わる擬態的な絵画ともいえます。
野内俊輔は、古い家具などを破壊しそれを組み直し補修したり、古材に何層もの精巧な
塗装を施すことにより、物のもつ固有の時間軸に操作を加え、劣化した部分と真新しい部分が
共存するハイブリッドなオブジェクトへと作り変えます。
絵画を描く行為を、画布を絵具で覆い新たな表面を獲得する行為だと考えた時、
野内の古材を塗装するという行為に、多分に絵画的な意識が含まれているのを感じることが出来ます。
日時：2015年5月2日（土）-6月13日（土） 12：00-19：00
金土日のみオープン
opening reception 5月2日（土）18：00-20：00
場所：HARMAS GALLERY
原游 Yu HARA ————————————
1976 東京都生まれ
1999 東京造形大学造形学部美術科Ⅱ類卒業
2002 東京藝術大学大学院美術学部美術科油画専攻研究課程修了
［個展］
2014「はみだしっ子」相模原市民ギャラリー（神奈川）
2013「Yu Hara Solo exhibition」cutlog（フランス）
2012「子どもたちは音楽のもの」NODA CONTEMPORARY（愛知）
「原游展 霧の子供」ガレリア表参道（長野）
「原游展-Polyrhythm-」伊勢丹新宿店アートギャラリー（東京）
2011「Flying Classroom」奈義町現代美術館（岡山）
「原游展」松坂屋美術画廊（愛知）
［グループ展］
2015「DripRintaro Hara＋Yu Hara Bridge（東京）
2014「Unknown Nature」早稲田スコットホールギャラリー（東京）
2013「絶命展 〜ファッションの秘境〜」PARCO MUSEUM（東京）
2012「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」原倫太郎＋原游（新潟）
「Unknown Life」AYUMI GALLERY（東京）
「新宿クリエイターズ・フェスタ2012」エステック広場（東京）
「アートプログラム青梅｜存在を超えて」青梅市立美術館（東京）
清水信幸 Nobuyuki SHIMIZU ———————–
1987 生まれ
2007 東京造形大学入学
2011 東京造形大学 造形学部美術学科・絵画専攻 卒業
2013 同大学院造形研究科・美術専攻領域 修了
［グループ展］
2014「アートフェア東京」東京国際フォーラム（東京）
「イグノア・ユア・パースペクティブ 24
油画考#1 コンセプト、イメージ、画材のコンジャンクション-」児玉画廊（東京）
「カヤバ珈琲」（東京）
2013「ZOKEI展」東京造形大学大学院（東京）
「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」国立新美術館（東京）
「イグノア・ユア・パースペクティブ 19「space aesthetics」」児玉画廊（東京）
2012「panorama」ギャラリー・トリニティ（東京）
2011「ZOKEI展」東京造形大学（東京）
「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」 国立新美術館（東京）
「Abflug 2011 -9つの飛行-」TURNER GALLERY（東京）
「KOSHIKI ART EXHIBITION2011「アイムアダイバー」」（鹿児島県薩摩川内市甑島）
2010「flap」SPACE/ANNEX gallery（東京）
「camaboco展」東京造形大学旧絵画棟（東京）
2009「WATARASE Art Project 2009」桐生 末広通り空き店舗（群馬）
「WATARASE Art Project 2009」わたらせ社宅展」足尾銅山旧鉱山住宅 渡良瀬社宅（栃木県）
2008「WATARASE Art Project 2008」足尾銅山旧鉱山住宅 渡良瀬社宅（栃木県）
野内俊輔 Shunsuke NOUCHI ———————–
1988 福島県生まれ
現在、東京造形大学美術学科絵画専攻領域助手
2014 東京造形大学大学院美術研究領域修了
2015「第一回 助手展」東京造形大学附属マンズー美術館 (東京)
2014「rgb+ exhibition vol.6」東京造形大学 ZOKEI-gallery (東京)
「Flourish switch」mime (東京)
「別名で保存する。」HIGURE 17-15 cas comtemporary art studio (東京)
「第37回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展」国立新美術館 (東京)
「東京造形大学卒業研究・制作展 『ZOKEI 展』」東京造形大学 (東京)
2012「WALL FLOOR WINDOW」東京造形大学 CS-gallery (東京)
「福島現代美術ビエンナーレ 2012『SORA』」福島空港ビル (福島)
「アートプログラム青梅 2012 ‒地への一雫‒」青梅市内 (東京)
「Abflug2012 ‐創造の揚力‐」TURNER GALLERY (東京)
「第35回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展」国立新美術館 (東京)
「東京造形大学卒業研究・制作展 『ZOKEI 展』」東京造形大学 (東京)
2011「union changing +」カヤバ珈琲 (東京)
「アイムアダイバー」KOSHIKI ART EXHIBITION 2011 (甑島／鹿児島)
2010「camaboco」東京造形大学旧絵画棟 (東京)
「unknown」SPACE/ANNEX (東京)
2009「WONDER SEED2009」トーキョーワンダーサイト渋谷 (東京)