片鱗、層

清水信幸

2019年5月11日(土) - 6月22日(土)

アルマスギャラリーでは5月11日から6月22日まで、
清水信幸の3年ぶり2回目の個展を開催いたします。

清水はこれまで、自身のドローイングした形態を忠実に再現した支持体に
ペイントした、筆致そのものが浮遊したようなレリーフ状の絵画や、
幼い頃から親しんできた石を積む遊びをルーツとする絵画シリーズ、
粘土をタワー状に成形した陶器の立体作品群、また絵の具の乾燥による
手応えの変化を手がかりとした絵画など、様々な傾向の作品を制作しています。

今展では、これまでの絵画作品のかけらなどを用いた立体作品をふくむ、
新作が8点ほど展示される予定です。再開した美術館と併せてぜひ御覧ください。


石は、長い年月を掛けてその形になった。
似ているようで、同じ形は一つもない。
また、年輪を思わせる模様や、色の混じり合いを見ていると、
太古の記憶に触れるような興奮を覚える。
私は、そうした出会いを制作の中に生み出したい。
河井寛次郎は、手仕事はネオプリミティヴの方向に進まなければならないと言った。
新しい原始、人間を取り返すことだと。
私は、絵具を使い『描く』と『創る』の狭間を辿ることで、原始を捉えたい。
ドローイングは手が紙を走るように描く。それを板にトレースし、支持体となる。
支持体との対話の中で、絵具を盛る、筆で書く、切り取る、貼り付ける、などの行為を行う。
描かれた不定形な支持体の上で『描く』と『創る』の狭間を追った痕跡が、
鑑賞者の原始に触れてもらえることが出来ればと思っている。 

                                                                                          清水信幸 2019.5.3

会期:2019年5月11日(土) – 6月22日(土) 12:00 – 19:00
金土日のみオープン
オープニングレセプション 初日5月11日(土) 18:00 – 20:00

清水信幸 Nobuyuki Shimizu ———————————————————

1987 東京生まれ
2011 東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業
2013 同大学院造形研究科美術専攻領域 修了

[個展]
2016 Dialogue(HARMAS GALLERY/ 東京 )

[グループ展]
2018 窓をたしかめる 清水信幸 中里伸也(HARMAS GALLERY/ 東京 )
2017 FUNCTIONAL GESTURES たちばなひろし 清水信幸(HARMAS GALLERY/ 東京 )
2016 Open Space (K Works/東京)
2015 Raw Structurez 原游 清水信幸 野内俊輔 (HARMAS GALLERY/ 東京 )
2014 カヤバ珈琲(東京)
2014 イグノア・ユア・パースペクティブ 24油画考 #1「コンセプト、イメージ、画材のコンジャンクション」( 児玉画廊/東京 )
2014 アートフェア東京(東京国際フォーラム/東京)
2013 イグノア・ユア・パースペクティブ19「space aesthetics」( 児玉画廊/東京 )
2013 東京五美術大学連合卒業・修了制作展 ( 国立新美術館/東京 )
2013 ZOKEI 展 ( 東京造形大学大学院/東京 )
2012 panorama ( ギャラリー・トリニティ/東京 )
2011 KOSHIKI ART EXHIBITION2011「アイムアダイバー」( 鹿児島県薩摩川内市甑島 )
2011 Abflug 2011-9 つの飛行 – ( TURNER GALLERY /東京 )
2011 東京五美術大学連合卒業・修了制作展 ( 国立新美術館/東京 )
2011 ZOKEI 展 ( 東京造形大学/東京 )
2010 camaboco 展 ( 東京造形大学旧絵画棟/東京 )
2010 flap ( SPACE/ANNEX gallery /東京 )
2009 WATARASE Art Project 2009「わたらせ社宅展」( 足尾銅山旧鉱山住宅 渡良瀬社宅/栃木県 )
2009 WATARASE Art Project 2009 ( 桐生 末広通り空き店舗/群馬 )
2008 WATARASE Art Project 2008 ( 足尾銅山旧鉱山住宅 渡良瀬社宅/栃木県 )

[受賞]
アクリルガッシュビエンナーレ2016 入選