アルマスギャラリーでは、東美貴子による個展『花に虻が』を 12月2日(土)から年をまたぎ、2月3日(土)まで開催いたします。 版画から出発し、現在は細かく裁断した紙片による コラージュを制作している東美貴子の6年ぶりの個展となります。 東の制作は、大学で版画を専攻している頃から一貫して紙を素材としてきました。 作家としての年月を重ねるごとに、描画に用いる素材は徐々に変化し、 針で刺してできる穴や、日常生活に溢れる紙の包装材料などを 細かく裁断したチップを用いるようになります。 現代の生活の中で当たり前となった消費を前提とした意匠に彩られた工業製品を素材として、 自然の中にある命の循環を描くことにリアリティを見出した東の表現は、 都会に暮らしつつも根源的な自然の世界につながりを希求する中で生まれた表現です。 微細な網点で表現される印刷物を、細かく裁断して最小単位を再定義し用いることで 作家の学んできた版画から繋がる印刷術の発展を辿りつつも、新たな循環を生み出していると言えるでしょう。 今展で発表する新作では支持体も変化しています。真新しい紙に描くのではなく 過去に描いたドローイングに薄紙を積層したものをベースにしており、時間的なレイヤーを 内包したものになっています。 モチーフとなる古代の手仕事、さまざまな動植物の生命の循環、風景の移り変わりといった ささやかで移ろいやすく、見落としてしまいそうな事柄を描く事で、 作家が関心を寄せる事象と過去の時間が結びつき、より緊密な関係性が作品上に生まれています。 作家が日々の生活の中で少しづつ紡いできた作品を、ぜひご覧ください。 日時:2023年12月2日(土)-12月23日(土) 2024年1月13日(土)-2月3日(土) 12:00-19:00 金/土/日のみオープンとなります 東美貴子 Mikiko AZUMA ____________________________________________________________________ 1978年 埼玉県生まれ 、東京在住 2001年 多摩美術大学 美術学部 版画専攻 卒業 [個展] 2017 「small voice」 HARMAS GALLERY(東京) 2013 「Circulation」 HARMAS GALLERY(東京) 2011 「Flagments of time」 HARMAS GALLERY(東京) 2010 「Galerie Sho Projects〜だいたい2畳の週替わり展〜」 Galerie Sho Conremporary Art(東京) 2005 「smoke soil」アートギャラリー環(東京) 2004 「IMMANENT WORLD」啓祐堂ギャラリー(東京) 2002 「東 美貴子展」アートギャラリー環(東京) [グループ展] 2016 「GALLERY SHOW」 HARMAS GALLERY(東京) 2004〜2016 「ベクトル展」山脇ギャラリー(東京) 2011 「SHOWCASE SHOW」MEGUMIOGITA Gallery (東京) 2007〜2009 遠州横須賀街道文化展(静岡) 2008 「Galerie Sho Projects Something Sweet 4 Girls」Galerie Sho Conremporary Art(東京) 2008 「Galerie Sho Projects 7人の新人展」Galerie Sho Conremporary Art(東京) 2008 「Works(print+file)展」文房堂ギャラリー(東京) 2005 「reality 2005」元麻布ギャラリーTOYAMA(富山) 2004 「環展・情と感と知と夢と Part1」 アートギャラリー環(東京) 2004 「坂出Artグランプリ展」坂出市民ミュージアム(香川) 2003 「坂出Artグランプリ展」坂出市民ミュージアム(香川) 2003 「環展-ひとのかたち-裸婦五態」 アートギャラリー環(東京) 2002 「Friendlyship Exhibition」 (クルージ/ルーマニア) 2001 「触鉄展」 ギャラリー遊(東京) 1999 「4人展」 Nakano ZEROギャラリー(東京) 1999 THE 3rd CLUJ MINI-PRINT BIENNIAL (クルージ/ルーマニア) 1998 「2人展」cafe gallery / BAOBABU(東京) 1997 「FLEA」千葉大学意匠工学部(千葉) [パブリック・コレクション] 町田市立国際版画美術館
花に虻が
東 美貴子
2023.12.2 - 12.23, 2024.1.13 - 2.3 金/土/日のみオープン