LIVING PLACES

佐藤亮太・原田郁

2012.6.16 (sat) - 7.14(sat)

アルマスGALLERYでは、
佐藤亮太、原田郁による二人展『LIVING PLACES』を6月16日(土)から
7月14日(土)まで開催いたします。

今展では、人が存在し活動する場としての街を作品に取り入れて制作している
佐藤亮太、原田郁の二人の作家を取り上げます。

佐藤亮太は、都市に人が集う事によって発生する集団心理的なものを得体の知れない
禍々しいものとして、密集したメカニカルなパーツやケーブルをモチーフとして表現してきました。
これまではシルクスクリーンを駆使し、繰り返しモチーフを複製することによって
混沌とした画面を作り上げて来ましたが、近作ではすべて手によるドローイングにシフトし、
これまで感じられたケーブルの軋みは鳴りを潜めています。
震災後、本拠地の岡山から東京を訪れた際に、恐れの対象だった大都市から
これまでは感じられなかった、底に流れるポジティブな力の存在を感じたと言うように
これまでの混沌を抱え込んだ情動的な蠢きを見せる画面から、
再生への静かな兆しを感じさせる画面へと変化しています。

原田郁は、PC内に自分だけの世界「インナースペース」を構築しています。
そこは作家本人だけが入る事の許される場所であり、そこで彼女は建物を
建てたり、自分の作品を持ち込んで壁に飾ったりと、常に拡張を続けています。
その変化しつづけるインナースペースの風景を切り取ったスナップを、
現実世界に物質化したものが原田の絵画作品となります。
生の筆触とテクスチャーを得た風景は、非常にシンプルな要素で構成されているにも関わらず
閉ざされたインナースペースへ開かれたウインドウとなります。
暖かみのある色彩に溢れ、見るものを内側へ誘うようでありながら他人が入る事を
許されない場所であるという、アンビバレンスな空気感が原田の作品の魅力となっています。
主に昼間の世界を描いて来た原田ですが、今展では日が落ちて静謐さを増した世界を提示します。
息をひそめて回復の日を待つような、しばしの休息の時が描かれます。

両作家ともアルマスで展開して来た作品から、新しい展開が見られる事と思います。
ぜひ、ご高覧ください!

日時:2012年6月16日(土)-7月14日(土)12:00-19:00 金/土/日のみオープンとなります
opening reception 6月16日(土)18:00-20:00 場所:HARMAS GALLERY

原田郁 HARADA Iku ———————————————————

1982 山形生まれ
2005 東京造形大学美術学科絵画専攻卒業
2007 東京造形大学大学院美術専攻領域絵画科修了
2007から2010 東京造形大学大学絵画専攻助手

[展示]
2011 「Inside the Garden: 原田郁 / 竹中美幸展」 ART FRONT GALLERY
「solo exhibition」 HARMAS GALLERY
「spring」Lamp harajuku
2010「IKU HARADA SOLO EXHIBITION」ギャラリーTRINITY
「Another Approach to Arts」 +PLUS spazio1 用賀
「rgb+ vol.2 東京造形大学絵画専攻助手展」ZOKEI Gallery
「原田郁 展」真下慶治記念美術館(山形)
2009「SET ON THE PLATFORM」ANNEX Gallery
「rgb+東京造形大学絵画専攻教務補佐展」ZOKEI Gallery
2008「森の展覧会」文房堂
2007「a smoky room・空は無名 部屋は無名 世界は無名」MONKEY GALLERY

[出展/受賞]
2010 GEISAI#14 リキテックス賞受賞/東京ビックサイト
SICF11/スパイラル
群馬青年ビエンナーレ2010 入選 / 群馬県立近代美術館
2005 せんだいアートアニュアル2005/仙台メディアテーク
2003 山形県美術展 奨励賞受賞/山形県立美術館

佐藤亮太 SATO Ryota —————————————————-

佐藤亮太 SATO Ryota

1980 岡山生まれ
2001 Falmouth College of Arts, Art Foundation Course, UK
2004 Falmouth College of Arts, Fine Art BA(HONS), UK

[個展]
2011 – 皇の新しい新しい / D_MALL / 岡山
2011 – who is it wears the mask / アルマス GALLERY/ 東京
2010 – Ryota Sato Exhibition / S.V.A / U.K

[グループ展]
2011 – アートの今 岡山 / 岡山県天神山文化プラザ
2011 – Red Thread赤い糸 / MIchael Tippet Centre Gallery,Bath Spa University / U.K
2011 – 第4回岡山県新進美術家育成I氏賞選考作品展 / 岡山県天神山文化プラザ
2010 – ULTRA 03 / スパイラル / 東京
2010 – GEISAI#14 / 東京ビックサイト / 東京
2010 – 第10回 S.I.C.F / スパイラル / 東京

[受賞 / その他]
2011 – I氏賞 – 奨励賞
2010 – アーティストインレジデンス / S.V.A / U.K
2010 – International Drawing Annual 5 ファイナリスト / Manifest Gallery / Ohio, アメリカ
2009 – Alpan international 2009 ギャラリーセレクション / Alpan gallery / ニューヨーク
2009 – 村上龍作「コインロッカー・ベイビーズ」新装版 カバー装画採用
2008 – トーキョーワンダーウォール 入選 / 東京都現代美術館 / 東京
2008 – 前橋アートコンペライブ2008 入選 / 群馬