アルマスギャラリーでは7月28日（土）から9月8日（土）まで、
村上綾『fragments of landscape』を開催いたします。
村上は平面、立体、写真といった複数の表現手段を横断的にもちいて制作を続けてきました。
ペインティングにおいては、プライベートなモチーフ、祖父の肖像や、
何処かにあるはずの魂の拠り所としての風景を描き、
写真においては、いつでも身近にあるはずのデリケートなユートピアの存在を示唆しました。
インスタレーションでは、展示室の中央に自室から持ち出した植物やオブジェにより、
生けるモノと止まったモノのコントラストがないまぜになった孤島を出現させたり
紙でできた巨大な飛行機と鳥たちの墜落現場を作り出すなど、
生と静がせめぎ合う、儚くも摩擦に満ちた場を創出してきました。
継続して制作される肺をモチーフにしたドローイング群においては、
生物に不可欠な臓器である肺を、水彩や鉛筆、異素材のコラージュによってさまざまに形作ります。
外界を自分の内に取り込むことでしか存在できない、生物というものの脆さにも
言及するかのような作品群です。
今回の個展でも様々な表現が展開されることになりそうです。
暑い最中ではありますが、ぜひご高覧いただければ幸いです。
日時：2012年7月28日（土）-9月8日（土）12：00-19：00
金/土/日のみオープンとなります opening reception 7月28日（土）18：00-20：00
場所：HARMAS GALLERY
村上綾 Aya MURAKAMI
1979年 パリ生まれ 現在 東京都在住
2004-05 ロンドンにて滞在、制作
2004 東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了
2002 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
[主な個展]
2012 「Momentary Landscapes」GALLERY M/愛知
「Folded Landscape」遊工房アートスペース/東京
2010 「Fragmentary Landscape」遊工房アートスペース/東京
2009 「Vast Lightness, Route to My Mountains」LOOP HOLE/東京
2007 「Melting Landscape」LOOP HOLE/東京
2005 「When a tiger smoked…」フタバ画廊/東京
[主なグループ展]
2012 「Unknown Voice」遊工房アートスペース/東京
2012「Unknown Surface」アユミギャラリー/東京
2011 「ART in TIME & STYLE MIDTOWN Vol.10 Landscape」TIME & STYLE MIDTOWN/東京
2011「CHOCOLATS DES FUCHU —デルトロ府人のレシピ—」LOOP HOLE/東京
2010 「時の遊園地」名古屋ボストン美術館/愛知
「ショコラ・デル・トロ・フチュウ」LOOP HOLE/東京
2009 「Work Space as “Local Behavior”」VACANT/東京
2008 「ショコラ・デ・フチュウ」LOOP HOLE/東京
2006 「Summer Session 2006 Fresh & Cool」Gallery Jin/東京
2004 「Girl’s Community Life」gallery J2/東京
[主な関連文献]
2010 「時の遊園地」名古屋ボストン美術館
2007 「美術手帖」2007年9月号 p198 美術出版社